【日 時】2020年12月5日(土) 第1部:13:00~14:35 第2部:14:45~16:20
【場 所】オンライン
第1部:「現代地域スポーツ政策における住民参加の思想的背景」
【分 類】「研究報告」
【報告者】石綿寛
【参加者】石綿寛 金恩愛 椎橋一樹 仁科薫 森田聡 山内勇人 横山彰
【内 容】
現代地域スポーツ政策の政策実現手段である住民参加を論点として発表をした。スポーツ政策への住民参加は、地域住民の健康の実現や地域の活性化を達成するための手段として積極的に採用されていると言われている。一方でこのような住民参加には、地域の公共性を実現する手段として期待の声がある一方で、住民の行政への施策への動員ではないかという批判もある。地域コミュニティの衰退が議論される現在において住民参加がスポーツ政策の手段として導入された思想的背景を論じることの重要性を論点として提示した。
発表に対する質疑で示された主要な論点は、以下の点である。住民参加の内実を明確にする必要があること。スポーツ政策における住民参加という政策手段の採用が誰にとってどのような意味で問題となるのかということ。地域のラジオ体操やスポーツクラブの活動など住民参加を通じた地域スポーツ活動は地域住民の福利厚生に貢献しているのではないかということ。スポーツ政策をどのようなものとして論じるのかという立場を明確にする必要があるのではないかということ。上からのスポーツ政策に対してどの局面が問題となるのかを明確に示す必要があるのではないかということ。住民参加政策・現代スポーツ政策・現代スポーツ政策+住民参加政策という3つの論点が混在されているのではないかということ。
第2部:「日本学術会議をめぐる議論からの「共生」論への示唆」
【分 類】「社会的事象についての議論」
【話題提供】山内勇人
【参加者】石綿寛 金恩愛 椎橋一樹 仁科薫 森田聡 山内勇人
【内 容】
菅首相による学術会議任命拒否問題を「学問の自由」という観点からだけではなく、巷にある「税金をもらっているのだから『国益』にかなう研究をせよ」という要請、すなわち「お金と学問」という点を含めて考察することが重要ではないか、との問題提起がなされた。それに対して「学問や専門家の社会的な位置づけ」「より広い文脈を見ることの重要性」などの点から議論が出され活発な意見交換が行われた。
以上