【日 時】2021年1月17日(日) 15:00~16:50
【場 所】オンライン
【分 類】「研究報告」
【タイトル】「『人文学』の曖昧さについて」
【報告者】山内勇人
【参加者】石綿寛 金恩愛 椎橋一樹 仁科薫 森田聡 山内勇人 横山彰
【内 容】
現代社会における人文学の役割を再考するという報告者の研究の一部として、現代日本社会における人文学の曖昧について報告がなされた。人文学は「研究の対象」「目標」「方法論」「評価の特殊性」から定義される場合があるが、例えば人文学の目的として「人間本性の反省」が掲げられたとしても、人間本性を所与とするのか否か、あるいは「反省」とは何を意味しているのか等、構成要素そのものが曖昧さを孕んでいることが指摘された。報告の中では、人文学とその他を分けるものとして、対象等ではなく「知識に対する態度」という視点があることも紹介されたが、それが従来のフマニタスとしての態度の再生産となる可能性についても指摘された。
報告後、人文学の役割の再興という試みと今回の報告との関係性をはじめ、報告の中での概念の説明不足に対する指摘、今後の方向性等について活発な質疑応答がなされた。
以上